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【裁判官 東証社員とその父親 いずれも在宅起訴 インサイダー取引事件相次ぐ 東京地検】
- 2024.12.26
- 国内ニュース
〈元裁判官 金融庁に出向期間中の犯行〉
2024年10月19日、金融庁に出向中の裁判官が、業務で知り得たTOB(株式公開買い付け)の情報から、自ら企業の株式を売買した疑いがあるとして、証券取引等監視委員会は裁判官出身で同庁の佐藤壮一郎(32歳)を、金融商品取引法違反いわゆるインサイダー取引の容疑で東京地検特捜部に12月23日刑事告発、東京地検特捜部は25日在宅起訴したと発表した。
監視委の発表などによると、佐藤は今年4月に裁判官から金融庁に出向、企業開示課に所属し、TOB(株式公開買い付け)に関する書面審査などを担当していた。
職務で知り得たTOB情報を知るや、公表される前に計10銘柄の株を1万1800株、約950万円で買い付け、値上げ後に売却した。
〈佐藤元裁判官の出した利益は400万円に及ぶ〉
2024年4月に『三益半導体』買い付け額約29万円同じく4月に『日本ハウズイング』約32万円
5月に『ヘリオステクノ』約24万円
7月に『きずなホールディングス』約96万円 『APAMAN』約35万円 『理研コランダム』約54万円
8月に『JTOWER』約42万円 『日本出版貿易』約108万円 『KHC』約202万円 『エッジテクノロジー』約324万円 などを買い付け。利益は400万円を得ている。
金融庁は23日、佐藤を懲戒免職処分にしたと発表した。
当時の企画市場局長である井藤英樹金融庁長官(64歳)と、現在の局長もそれぞれ戒告とし、課長を減給10分の1(3カ月)とした。
最高裁の徳岡治人事局長(56歳) 「裁判官であった者が、金融庁出向中に(監視委から)告発され懲戒免職処分を受けたことは誠に遺憾。このようなことは決してあってはならず、一層の綱紀の保持を図っていきたい」
加藤勝信金融担当相(69歳)は記者団に「金融市場そのものの信用を揺るがすものであってはならない」と述べた。
金融庁のTOB審査の担当者による個別株の取引は原則禁止としたという。
佐藤は今年9月に監視委の強制調査を受けた後、総合政策局付になり休暇をとっていた。
〈順風満帆な人生からの転落〉
佐藤は、中学時代はバレーボール、高校時代はアメフトに打ち込んでおり、性格は明るい体育会系。しかし高校卒業後は法曹を目指して猛勉強をしていたといい、見事慶応大学法学部に入学。
同大法科大学院を経て、平成29年に24歳で司法試験に合格する。
文武両道の優等生だ。31年から大阪地裁で、裁判官としてのキャリアをスタートさせた。
結婚も経て生活は順風満帆に見えたのだが、なぜこのようなことになってしまったのか。
〈元の裁判官の身分には戻れない〉
佐藤の犯行は、裁判官の身分を離れ金融庁職員として出向していた期間に起こったもので、再び裁判官に戻る可能性は無くなる。裁判官を罷免するかどうかを審理する弾劾裁判の対象にもならないという。〈東証社員とその父がインサイダー取引き〉
さらに監視委は23日、東証に勤める元社員の細道慶斗(26歳)について、業務中に知った未公開情報を第三者に伝えた疑いで同じ容疑(情報伝達)で東京地検特捜部に刑事告発し、25日在宅起訴された。
父親である自動車整備会社社長、細道正人(58歳)からの要求に対して息子から未公開情報を聞き、株取引をした疑いがあるとしてこの父親も監視委が23日に刑事告発し、25日東京地検特捜部に在宅起訴された。
東京証券取引所に勤める元社員の細道は、上場企業が情報を開示する際にサポートする「上場部開示業務室」に所属していた。
業務を通じて知った企業のTOB情報を父親に伝え、この情報をもとに父親は1月下旬から4月上旬にかけて3銘柄の株を1万5200株、約1706万円で買い付けた疑いがあるという。
〈細道父子、息子慶斗の情報で父正人が出した利益はおよそ600万円にもなる〉
2024年1月〜2月 『ローソン』買い付け額 1,020万円 3月〜4月 『リソー教育』約244万円 『ジャスティック』約442万円 などを買い付け、値上げ後に売却、利益は600万円を得ている。
金融庁は23日、JPXと傘下の東京証券取引所に金融商品取引法に基づく報告徴求命令を出した。
〈大納会も今年はゲスト来賓中止へ〉
日本取引所グループ(JPX)は12月2日、傘下の東証が年内最後の取引を締めくくる30日の大納会について、恒例の特別ゲスト来賓を中止すると発表した。
東証社員のインサイダー疑惑を受け止め「事態を真摯(しんし)に受け止める姿勢を示す」(広報担当者)と説明。
昨年の2023年は野球日本代表「侍ジャパン」の監督としてワールド・ベースボール・クラシック(WBC)優勝に導いた栗山英樹氏(63歳)を招いている。
〈元東証社員 細道慶斗、大学は東北大学、スポーツ、ゲームやマンガも好きなオールラウンダー〉
東証元社員だった細道慶斗が、東北大学に入学したての頃の自己紹介文が発掘される。
それまでは剣道一筋だったが、大学に入りフェンシングとアメフト部に入部する。そしてアニメやゲームも興味を持つ、またこちらも文武両道オールラウンダーの優等生だということが伺える。
『自己紹介いきまーす! 初めまして、僕は新潟県立新潟南高校出身の細道慶斗と申します。
小3から高校まで剣道を続けていて東北大学に入ってからも防具、道着、竹刀をわざわざ新潟から持ってきて練習までしていたのに、結局剣道部に入らずフェンシングとアメフトの兼部というキチガイなことをしているのは僕くらいだろうと思います。ということでフェンシングは初心者なのでご指導よろしくお願いしますm(_ _)m
話に聞くと東北大学のフェンシング部は仙台出身の経験者が多く、更に時空の歪みを操る人が複数人いて複雑なことになっていると言われて、特殊な部活なんだなと思いました笑。
僕は他県出身に加えて初心者ということで異質なものに感じますがはやく馴染めるように頑張ります!
ラーメンが大好きです。家が五橋付近なので一人でよく一翔にかますほどの家系信者です。もちろんBIGもいきます。ラーメンに限らず食べ物が好きなので美味しいところがあればどんどん誘ってください。
後は、アニメ、漫画、ゲームも好きです。好きなものの代表を挙げるとしたらアニメはグレンラガン、漫画はジョジョ(全巻持ってます)、ゲームはかなりやってて、といっても高校生くらいからあまりやる時間がなくて離れていたんですがこの機にまた始めたいと思います。
スーパーファミコンで言えばスーパーマリオRPGとかやってたかな…スマブラは64からやってました。もちろんゲームキューブもWiiもやってました。任天堂だけじゃなくてsonyのプレステで言うならメタルギアとかハマってました。
最近のゲームで今PS4は実家にあって出来ないんですが、NieR:Automataやりたすぎて困ってます…。
なんかオススメのソフトとかあったらジャンジャン教えて下さい!長々とすみません、というのも今までゲームをやる友達が少なくこういう話ができなかったんですが、この部活はアニメ、漫画、ゲーム好きな人が多そうで、話ができる友達、先輩ができそうで楽しみです…!』
自動車整備会社を経営する父親の正人は、息子が東北大学を卒業し東証に就職が決まると喜びを隠しきれず「良いところに決まった」と周囲に自慢していたという。
この度の、監視委員会の任意の調べに対し息子である慶斗は父親正人の度々のTOB(株式公開買い付け)の情報要求に対して「最初は断ったが断り切れなかった」という趣旨の説明をしているとのこと。
初心に戻って反省してもらいたい。
特捜部は刑事告発を受け、この3名についての刑事処分を検討するとしている。関係者によると、容疑を認めているのは2名、このうち元東証社員細道慶斗と元裁判官佐藤壮一郎だという。
〜金融商品取引法〜 上場企業の重要事実を知った会社関係者が公表前に株取引をすることを禁じている。
上場企業への調査権がある監督官庁の公務員なども対象となる。
違反すれば、課徴金などの行政罰や5年以下の懲役・500万円以下の罰金が科せられる。
参考サイト:
さくらフィナンシャルニュース
さくらフィナンシャルニュースnote
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