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【英国、保守党党首に強硬右派ナイジェリア系女性ケミ・ベイデノック氏選出 】
- 2024.11.5
- 国際・政治
2024年11月2日、英国の最大野党である保守党の党首にケミ・ベイデノック氏(44歳)が選出された。黒人女性として初めて、イギリスの主要政党を率いる。
保守党は7月の英国総選挙で、党史上最大の敗北を喫し野党となった。その後、リシ・スナク党首(44歳)の後継者を決めるための党首選が行われていた。
〈党首選には6名が立候補〉
ケミ・ベイデノック氏(ビジネス大臣)
ロバート・ジェンリック氏(42歳/元移民担当大臣)
ジェイムス・クレバリー氏(55歳/内務大臣)
トム・トゥーゲントハット氏(51歳/安全保障担当大臣)
メル・ストライド氏(61歳/労働担当大臣)
プリティ・パテル氏(52歳/元国際開発大臣)
決選投票には、ベイデノック氏とジェンリック氏が残ったが、ベイデノック氏は、ジェンリック氏の41,388票に対して53,806票を獲得。得票率56.5%のベイデノック氏が1万2418票差で勝利した。
57%対43%とは圧倒的では無く、分裂した政党というイメージが支持者の間に強く残った。
結果が発表された後、ジェンリック氏は記者と話をするのを避けたが、 ソーシャルメディアらや支持者に
「ケミの後ろで団結し、この悲惨な労働政権に戦いを挑む」
よう求めた。彼はまた、英国の政治の共通の根拠に根ざした保守党に対する自らを支持してくれたすべての人に感謝した。
ベイデノック氏は、中道右派の保守党内でも強硬右派として知られており移民2世の立場でありながら移民政策や性的マイノリティの権利拡大に対して否定的な立場を強調している。
「移民政策は重要だが、文化の適合の方が最も重要だ」
と考えている。過度な移民政策よりも英国文化を守り、公共サービスや社会の結束に負担がかからないように移民を制限するという考え方だ。
ベイデノック氏は勝利演説で、「私が愛する党、私に多くのものを与えてくれた保守党を率いる役割を担うのは、何より光栄なこと」だと話した。
保守党党首は、ここ9年近くで6回も交代している。
早速、選挙で保守党を見捨てた有権者を取り戻すと宣言し、党の「刷新」を約束、「仕事に取り掛かる時!」と述べた。
祝賀会後のインタビューでは
「労働党は過ちの多くを繰り返しており、壊れたシステムを倍増しているので失敗するだろう。」などと話した。
彼女が重視する、英国民としての個人主義と国家の誇り、保守的な政策は、右派ポピュリズムと文化的保守主義がいっそう政治情勢をかたどって、世界的傾向と一致してきている。
〈ケミ・ベイデノック(Kemi Badenoch)氏とは?〉
本名:オルケミ・オルフント・アデゴケ・ベイデノック。(Olukemi Olufunto Adegoke Badenoch)
両親はナイジェリア系。1980年、生理学教授の母と医師の父のもとに生まれる。
ロンドン、ウィンブルドン出身。その後両親とナイジェリアのラゴスに移住した。その時、そこで政治的経済的に不安定な貧困を経験。16歳でロンドンに戻り自立をしながら学ぶ。
サセックス大でコンピューターシステム工学の勉強をしながらマクドナルドで働き回復力と自己決定を学んだという。
ロンドン大バークベック校で法律の学位を取得し、クーツ銀行でアソシエイトディレクターを務めた。
その後さらに保守党支持の有力誌「ザ・スペクテイター」のデジタルディレクターとして、編集とは無関係の業務に従事した。
2005年に25歳で保守党に入党。
2015年にロンドン議会議員となり、2016年の国民投票では欧州連合(EU)離脱を支持した。
2017年にサフロン・ウォルデンから下院議員に当選した。
3人の子供の母親でもある。
また、ベイデノック氏はマーガレット・サッチャー首相を尊敬している。
☆参考サイト☆
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