【NHKラジオ第2中国語番組内で中国人放送テロ 「尖閣は中国の領土」発言 幹部ら処分本人既に帰国】
- 2024.9.24
- 国内・政治
2024年8月19日、NHKのラジオ国際放送などの中国語ニュース番組で「放送テロ」が発生した。
8月19日午後1時〜1時15分の間、靖国神社入り口の石柱に便所を意味する「厠所」や「軍国主義」などと読める文字が落書きされたニュースを伝えた際に、中国籍の放送担当者で外部スタッフ、胡越氏(48歳)が放送原稿を読む中で、「尖閣諸島は古来、中国の領土だ」「南京大虐殺を忘れるな」「731部隊を忘れるな」「慰安婦を忘れるな 彼女らは戦地の性奴隷だった」などと主旨に無い内容を捲し立てた。
これを受けて8月22日、「自民党の放送政策などを議論する会合」に出席していたNHK稲葉延雄会長(73歳)は、自民党本部前で記者団に詰め掛けられ
「視聴者 国民の皆様に改めて深くお詫び申し上げます。」
と話し、損害賠償請求に加えて刑事告訴も検討すると明らかにした。
これにより、胡氏の行為はNHKに対する信用を著しく低下させたものであり、不法行為に該当するとして1100万円の損害賠償を求める訴訟を東京地方裁判所に起こした。刑事告訴に至っては様々な観点から慎重に進めていくとしている。
〈官房長官も「遺憾」表明〉
これを受け止めて林官房長官は「当該スタッフの発言は我が国の立場と全く相いれない」と遺憾の意をあらわにした。「尖閣諸島がわが国固有の領土であることは歴史的にも、国際法上も明らかだ」と強調しNHKに対しても再発防止に取り組むようにと言及した。
9月10日NHK本社で井上樹彦副会長、稲葉延雄会長、山名啓雄専務理事・メディア総局長が会見冒頭で頭を下げ「今回の事案はいわば『放送の乗っ取り』とも言える事態で、自ら定めた国際番組基準に抵触するなど、極めて深刻な事態で、改めて深くお詫び申し上げます。」と謝罪。
稲葉延雄会長、井上樹彦副会長(66歳)、NHK「鶴瓶の家族に乾杯」「ブラタモリ」などを手掛けた名物プロデューサーだった山名啓雄専務理事(57歳)、中嶋太一理事の4人が役員報酬の50%を1か月自主返納する他、国際放送担当の傍田賢治理事が10日づけで辞任する。
また天川恵美子国際放送局長を減給とするなど、あわせて5人の職員を懲戒処分にした。
このほか胡氏と業務委託契約を結んでいたNHKグローバルメディアサービスの代表取締役ら2人も、役員報酬の30%を1か月、自主返納する。
また、公表した調査報告書によると、胡氏が、靖国神社の石柱に中国語で落書きされたニュースの経緯でトラブルを起こしていた背景が明らかにされた。
〈問題の放送当日に何があったのか?〉
胡氏は2002年に株式会社NHKグローバルメディアサービスと業務委託契約を結び中国語翻訳とアナウンスを行って22年間勤務していた。
その日、8月19日、中国語ニュースを担当する外部ディレクター、基幹職デスクAが午前8時30分頃出勤。
その後、放送するニュース9項目と、それを読む順番を決める。
胡氏が午前9時30分頃出勤してくる。そして靖国神社の石の柱にトイレなどと書かれたニュースを翻訳していた。
午前11時30分前、日本語原稿の中の、
「石の柱にはトイレを意味する中国語に似た文字やアルファベット等が書かれていた」
という部分について
「実際には何が書かれていたのか?」
と胡氏は外部ディレクターに尋ねる。二人はNHKのニュースサイトに掲載されている画像や動画を見たがアルファベットは確認されなかった。胡氏はどんどん怒りが溜まっていったという。
胡氏は
「NHKの原稿は曖昧で、曖昧なものをそのまま翻訳して中国語で翻訳したら個人に危険が及ぶ。NHKはその責任をどう考えるんだ?」
というような事を声を荒らげて強く反発。
その勢いは近くの席で別の業務に当たっていた中国語班の基幹職デスクBが
「大きな声を出すのはやめて下さい!」と止めに入るほどだった。
基幹職デスクAが、このアルファベットの部分を削除してもニュースの趣旨に支障は無いため、翻訳からこの一文を削除する判断をした。
その後胡氏は一旦落ち着きを取り戻したように見えた。気を取り直し翻訳作業を再び再開。
その後、基幹職デスクAは、グローバルメディアサービスの担当部長に胡氏の行った事を伝え、「本日の放送は出来そうか?読み手を替えようか」と担当部長に持ちかけられるも時間もなく要員交代は難しいと判断、そのまま放送をさせてしまった。
原稿前の読み合わせの時も特に変わった様子はなかった。
本番中、胡氏が原稿にない発言をしていることに気づいたが、音声を止めるなどの対応を取ることはできず、その理由について「突然のことで対応できなかった」と話しているという。
また、胡氏には、中国当局の反応への不安や懸念、処遇への不満を職員に伝えることがあったということで、その発言や主張を踏まえ、事前に備えておけば適切な対応がとれた可能性があったと考えられるとした。現場に危機意識の乏しさがあったとしている。
胡氏は既に中国雲南省に帰国しているようで、中国のSNSウェイボーで雲南省から8月26日に投稿。
「ゼロになって帰ってきた。ご心配なく。
返信はしません。全ての真実や真相を含めて一切を22秒の中に凝縮した。
危険に立ち向かったからには、泰然として(結果に)向き合う」
事が大きくなると知り帰国したのだろうか。
この22秒というのはNHKの国際放送で原稿にない内容を発言した時間のことを指していると思われる。
そして8月30日、更に
「今の日本のメディアは歴史の真実を隠蔽するだけでなく
現在の中国の本当の発展を、必死に隠蔽しようとしているがそれは想定内のことだ。(欲盖弥彰/悪事は隠そうとすると露見しやすい、という四字熟語を用いている)。その結果、日本の一般大衆の中国に対する認識には少なくとも10年、15年の遅れが生じている。」
と投稿。
これに対して中国国内の反応は
「英雄が帰ってきた」
「よくやった」「尊敬します」
「国営中央テレビが彼に仕事を確保しろ」
など胡氏の行為を称賛する声が上がっていた。中国のネット上では近年、反日的な言動を英雄視する風潮があり、両国の隔たりは広がるばかりだ。呉越同舟にはとても踏み切れない。
奈良公園の鹿、その由来は神の使いとされる武甕槌命の子孫と言われている、この鹿たちをいじめてSNSに投稿する、一部の中国人たちがいる。
NHKも、対策として今後の外国語放送は、AIによる自動音声の導入も検討されているが、ここに来て早まるものと見られている。日本は、胡氏の命は狙わないので、どうか損害賠償請求に向き合ってほしい。
〈靖国神社と類似事件か 京都 知恩院三門の柱に傷〉
遡ること今年6月18日午後、京都市にある国宝、知恩院の三門の柱、高さ1メートル60センチほどの位置に縦横十数センチほどの範囲で、傷がつけられているのを発見。SDと思われるアルファベットの文字を、何かでひっかいたような傷がつけられていることが確認され、京都府警は文化財保護法違反の疑いで捜査している。反日活動によるものかは今のところわかっていない。