【「なにこれ?」東京都知事選のポスター問題に公正な選挙を求める声】
- 2024.6.21
- 国内・政治
2024年6月20日(7月7日投開票)から小池百合子都知事(71歳)の任期満了に伴う東京都知事選挙が始まっている都内のポスター掲示板。毎回、様々な個性溢れる候補者が賑わせていますが今年は拍車をかけて“異変”が起きています。
同一のポスターが貼られています。これは一体何なのでしょうか?候補者の名前が記入されていないものです。意味が全くわからない内容。中には公序良俗に反するものや、政治的メッセージとは無関係な広告が含まれているようです。街頭では人々の困惑の声が伝わって来ます。
これは政治団体党首代表立花孝志(57歳)『NHKから国民を守る党』(以下NHK党)が、「私共の団体に寄付した人は、自身の制作したポスターを自由に貼っていい」ということを提供しているからです。
NHK党からは今回の都知事選に24人立候補。公認候補の新人19人と推薦候補の新人5人。
立花氏によると、寄付1口1万円(5月末までは5000円、6月20日からは3万円)で、寄付者は都内の掲示板約1万4000カ所のうち1カ所を選び、ポスターを貼ることが可能。5月末時点で800口、計400万円が寄せられたとしています。4月の会見では順調に寄付が集まれば、立候補に必要な1人300万円の供託金を全員分賄えるとの見通しも示していました。
「我々はこれ位のインパクトでアピールしないと伝わらない。NHKの被害者を守るために動いている。NHKスタジオで候補者みんなで『NHKをぶっ壊す』と言う!」
24名の候補者に先駆けて、立花氏はこう訴えました。候補者を大勢擁立した背景にNHK政見放送でNHK受信料を払わないで行く運動をする狙いがあると強調。
例えば、女子キックボクサーのぱんちゃん璃奈さん(30歳)のポスターが並びましたが
これは、璃奈さんが都知事選に立候補したわけではなく、NHK党の立花孝志党首が提案した「ポスター掲示場をジャックせよ」計画に賛同したものです。大変紛らわしいものです。
〈中にはド肝をぬくヌードポスターも〉
東京都知事選の選挙ポスター掲示板に、『表現の自由への規制はやめろ』との文言とともに、裸同然の自身のポスターを貼ったとして、警視庁は20日、都迷惑防止条例違反の疑いで桜井MIU氏(37歳)に警告しました。
SNS(交流サイト)などで批判が高まり、識者らは「一方的に性的画像を見せるのは暴力的だ」と指摘しました。
警視庁から都迷惑防止条例違反の疑いで警告を受けた候補者の陣営が20日夜、ポスターの撤去を始めたことが捜査関係者への取材で分かりました。
元埼玉・草加市議で、「ジョーカー議員と投票率を上げる会」党首の河合悠祐氏(43歳)が立候補し、河合氏が作成したポスターに桜井氏のほぼ全裸姿のポスターを掲示しました。
桜井氏はレースクイーンやイメージガールなどをして活動しています。ですが、21日までにX(旧ツイッター)を更新し謝罪しました。
桜井氏は「この度、“名もなき”様及び関係者の皆様へご心配とご迷惑をおかけし、大変申し訳ございません」と謝罪。「わたくし桜井MIUはこれまで“名もなき”イメージガールとして活動してきましたが、2024年6月20日を持ちまして“名もなき”イメージガールを降板させていただきます」と、自身が携わっていた商品PR活動を辞退すると発表しました。
この様な事態ですと有権者がうっかり候補者を誤りかねません。誤表記による無効票が大量に増えることを予測するとなると組織票と言われる政党が有利に働き、小政党は比較的不利になってくることがこれまでの統計で明らかになっています。
法の抜け穴を利用したポスター問題こそが、公職選挙法改正が必要な事態でしょうか。
参考サイト:
NHK党、24人で第一声に110分 都庁前で「ぶっ壊ーす」も「顔と名前が一致しない」